二度に渡るモンゴルの襲来、元寇は鎌倉幕府に大きな影響を与えました

この影響を政治的側面から見ていくことは論述において非常に大切です

一つずつ確認していきましょう

元寇はそれまではなかった日本国外からの脅威です

それまでは日本国内での争いが主流でしたから、このような大きな対外危機は初めてのことです

そのような中で元寇の危機に対応するため幕府の支配力が大幅に拡大しました

なぜなのか?

当時、一番強い勢力は言わずもがな幕府です

その幕府がこの対外危機に対応するわけですから幕府に権力や力を集中させることになるんですね

具体的にはどのように権力が集中したのか?

まずは、非御家人の動員権獲得です

幕府は御恩と奉公の封建的主従関係に基づいて双務契約を結んだ武士を御家人として従えてきました

そうすると、幕府の支配化にない非御家人というのも存在するんです

御恩がないわけですから奉公もないわけです

本来、幕府はこの非御家人を動員することはできません

しかし、この大きな対外危機においてそんなことは言ってられません

幕府はこの状況で非御家人の動員権を手にしたのです

さらに、本所一円地からの物資徴発権の獲得にも成功します

本所一円地とは本所が完全に支配する土地で幕府の支配権が及んでいません

つまり、年貢の徴発などもできない土地なわけです

しかし、戦というのは食料を消費します

それ以外の物資でも必要なものは多くあるでしょう

本所からの物資徴発ができないと物資不足になる可能性があるわけです

そのような状況で幕府は物資の徴発権を得るんですね

このように幕府の支配力が拡大する中で北条氏一門の権力が強大化し、幕府の要職を独占します

また、幕府以外の社会でも大きな変化がありました

この対外戦争はこれまでと大きく違う点があるんです

それまでの戦争は、勝利すれば相手から奪った土地や権利を恩賞として、従軍した武士に与えることができました

しかし、この防衛戦は勝利しても得るものがなかったので従軍した者になにも恩賞を与えられませんでした

これは大変なことです

武士にとって戦に出るというのは大変な労力です

それなのに何も得るものがないわけです

そのような中で武士の間で不満が蓄積するわけです

このように、元寇は鎌倉幕府にとって一つの転機になります

必ず理解して起きましょう